子どもの歯磨きはいつから始める?むし歯予防の開始時期と手順を解説Blog
子どもの歯はむし歯になりやすいので、積極的な予防処置が必要となります。ただ、子育てをしていると、どのタイミングで歯磨きや歯医者さん通いを始めたら良いのか迷われる方も多いかと思います。そこではそんな子どもの歯の予防を開始する時期や手順についてわかりやすく解説します。
歯磨きを始める時期と手順
乳歯が生え始めた時が開始の合図
子どもの歯である乳歯は、生後8ヶ月くらいから生えてきますので、その時期を目途に歯磨きを開始しましょう。始めから上手に磨くことはできないため、まずは「歯磨き習慣」を定着させることを第一に考えてください。
最初は仕上げ磨きが主体となる
お子さまが一人で歯磨きできるようになるまでには、数年の期間を要します。それまでは必ず親御さまによる仕上げ磨きを行ってあげてください。とくに始めの頃は、ひとり磨きによる清掃効果はほとんど期待できません。むし歯を予防するためには、仕上げ磨きをしっかりと行ってあげなければなりません。
仕上げ磨きのコツ
仕上げ磨きは、“寝かせ磨き”が基本となります。お子さまの頭を膝の上に乗せて、利き腕とは別の手で軽く支えてあげてください。その上で、やさしく丁寧に磨いてあげましょう。
歯磨きをするタイミング
歯が生え始めてから1歳くらいまでの時期は、歯ブラシに慣れることを第一の目標にしてください。そのため、お子さまの機嫌が良いと気が歯磨きのベストなタイミングといえます。そうして徐々に歯磨きに慣れてもらい、1歳半くらいになったら、おやつも含めた毎食後、歯磨きするようにしましょう。とりわけ就寝中は、唾液の分泌量が低下するため、眠る前には必ず歯磨きするにしてください。
3歳までにむし歯菌に感染させない
1歳半から2歳半は「感染の窓が開く時期」と言われています。この間、むし歯菌に感染しなければ、それ以降、むし歯にかかるリスクが大幅に減少します。ですから、感染の窓が開く時期は、食器の共有、キスなどのスキンシップは控えるようにしてください。幼児期に濃厚な接触があるのはご家族であり、親御さま方が感染の防止を意識するだけで、かなりの予防効果が期待できます。
歯科医院で受ける予防処置
ここまで、ご自宅でのセルフケアについて解説してきましたが、歯科医院で受ける予防処置も積極的に活用していきましょう。子どものむし歯を予防する上では、フッ素塗布とシーラントが有効です。
フッ素で歯を強くする
フッ素塗布とは、歯を強くする成分であるフッ素が含まれたジェルを歯の表面に塗り付ける予防処置です。歯科医院で取り扱っているフッ素ジェルには、歯磨き粉の数倍の濃度のフッ素が配合されており、歯を強くする効果もそれだけ高くなっています。定期的に受けても歯を傷めることはありませんのでご安心ください。
シーラントで歯磨きしやすい環境を作る
子どもの歯の奥歯には、複雑な溝があります。汚れがたまりやすく、細菌繁殖の温床となる点に注意が必要です。奥歯の溝をプラスチックで埋めるシーラント処置を施せば、表面がツルツルになって汚れがたまりにくくなります。歯磨きしやすい環境が整い、むし歯のリスクも大きく減少します。
シーラントは生えたばかりの永久歯にも有効
生えたばかりの大人の奥歯にも複雑な溝があり、シーラントによる予防処置が有効です。前歯の裏にも深い溝がケースでもシーラント処置を施すことがあります。ですから、シーラントというのは乳歯だけでなく、永久歯も幅広く適応される予防処置といえます。
まとめ
このように、子どもの歯磨きは乳歯が生え始めてからスタートさせるのがベストです。お子さまには歯磨きする習慣を徐々に身に付けてもらうと同時に、親御さまによる仕上げ磨きも欠かさずに行ってください。歯科医院でのフッ素塗布やシーラントといったプロフェッショナルケアも併せて行うことで、むし歯菌に負けない強い歯を作ることができます。
監修者情報
そめたに歯科クリニック
院長・染谷 真央
(そめたに まお)
当院は患者さまのお口の健康を守るために「通いやすい歯医者さん」を目指しております。
虫歯治療やお子さまの治療、矯正やホワイトニング等も様々な治療を取り扱っておりますが、
当院ではまずは「歯を悪くしないこと」を一番大切にしており、予防やメンテナンスに特に力を入れています。
歯科治療を通して、患者さまの「人生を応援する」という理念のもと、永く健康なお口でいられるようサポートさせていただきます。
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